ホリスティックライフ ─人間関係を豊かにしよう!─
こんにちは。
冷たいアイスが欲しい時季となりましたネ。
今回は、前回に引き続いたテーマに関して触れていきたいと思います。
よろしくお願いします。
1.はじめに
黒住教の創始者、黒住宗忠は、「立ち向かう人は己が姿の鏡なり.己が姿を映してやみん」と言う言葉を遺しています。
太陽信仰、篤い孝行息子として知られた宗忠の有名な言葉です。
この含蓄ある言葉を心理学で言うところの「投射」(プロジェクション)と匹敵すると考えていいのではないかと思ったりしています。
宗忠のお言葉を応用して実際に望ましい人間関係を構築していくためには、2つの考え方があると思います。
今回はその1つについて触れます。
私たちは、人の話を聞いている際、単に「聞く」(hear)している場合と(listen)とがありますが、
さらに言えば、
私たちは、相手の話を聞く際、以下のような聞き方をしています。
①評価的態度(evaluative)
相手の発言に対し自分の評価、判断を述べており、相手の気持ちや考えをくみとろうとする態度に欠けている。時には、一方的に自分の気持ちや考え方を押し付けているとさえ受けとられる態度である。しかし、相手からの自分の考え方について、見解の表明を求められたときには、いち早くこのタイプの理解で自分の見解を示す必要があり、この場合には相手に知性を感じさせるタイプである。 (評論家、一言居士タイプ)
②解釈的態度(interpreative)
知的なレベルで相手の話の意味を分析してみせ、相手の考え方の誤りを分からせようとする態度であるが、自分のほうに因果的に把握する枠組みが強いので、結果的には、相手の気持ちや考え方を一定の方向に限定することになっている。旗幟鮮明(きしせんめい)な対応で、話にスジが通っており、相手に知性と論理性を感じさせるタイプである
(主観的、頭脳タイプ)
③支持的態度(supportive)
指示的理解とも言われる。この理解の仕方は相手の気持ちは感じていても、いつしか自分と相手の区別がつかなくなり、相手の問題を自分の問題として背負いこんで処理しようとするタイプで相手の立場に立って親身になっているようにみえるが、時には、一方的で相手にとってありがた迷惑になることもある。しかし、相談を持ち掛け、何かに頼りたい気持ちになっている相手に取っては頼りがいの感じられる受けとめ方である。
(熱血漢、親分タイプ)
④診断的態度(Probing)
相手の気持ちや考え方を極めて客観的に解決すべき問題として受け止めその解決の糸口を見付けようとする。自分の枠組みで判断したり、相手と自分を混同したりすることはしないが、相手が今感じている気持ちや感情を無視しても、問題を追求しようとする冷たさを感じさせることがあるタイプである。しかし、この理解の仕方は知性を感じさせるとともに、客観的なアプローチが相手に信頼感を抱かせることができる。
(学究的、取り調べタイプ)
⑤共感的態度(understanding)
相手が今、述べた内容、感情、ショック、考え方、ものの見方をそのまま受けとろうとする態度。相手の気持ちの微妙なニュアンスをくみとろうとするので、相手を一定の方向に限定もせず、また、相手と自分をハッキリと区別している。カウンセリングには不可欠の理解の仕方であり、面接や話し合いでも導入段階では必要かつ有効である。この受容的態度は、好ましい「援助的関係」へと発展していく。
(聞き上手、人生相談タイプ)
※以上の記述は桑原衛著「人事評定者訓練のすすめ方」を参照している。
2.望ましい聞き方
(1).一人ひとりの人の人生に敬意を表す心
(2)何としても人を育てようとする信念
(3)表面の言動の背景にある状況を読み取る能力
3.望ましい接し方、聞き方
以上、①~⑤までの聞き方の”クセ”をあげましたが、これは1例でこの5つにとどまりません、
大切なのは、⑤の聞き方、マインド・スキルを身に付けることです。このような聞き方を「聴く」と言います。
「聴く」は、漢字を分解すると、十四の心をもって「耳」で聴くという漢字で成り立っています。
そこで、これから「聞く」と「聴く」とを使い分けていきます。
お孫さんのいらっしゃるシニア層にとって孫が目に入れても痛くないという方もいらっしゃいます。
これには他の要因からも説明できますが、最初から孫がかわいい、という基本姿勢がありますので、最初から共感的立場から関わっているとも言えます。
子母澤寛と言う幕末をテーマにして作家がいますが、子母澤寛は、祖父に大変な寵愛を受け、祖父が話しをしている際に、寛が尿意をもよおしたら、祖父の湯飲みに小便をさせ、その湯飲みを中庭に捨てて、話を続けたというエピソードがあります。
私たちシルバー層の多くは、仕事経験、家庭形成、人生経験等、経験豊かです。
良き聞き手になり、疎まれることなく、世代を越え、地域を越え、性別を越えて多くの人たちと関わっていきましょう。
また良き父(母)として子ども達とも接していきましょう。そうした中に“メンター”も出現してくるかも知れません。