男と女のすれ違い
こんにちは。お元気でしょうか?
高畑吉宏です。
長い間、カウンセラーに携わっていて、男と女はどうしてすれ違ってしまうのか、考えて続けていたのが本テーマです。
結論から言えば、この性差による脳反応は入り口を間違えると、決してうまく発展していかないのだと思います。
そこで今回、脳の性差で『妻のトリセツ』、『夫のトリセツ』、『コミュニケーシ・ストレス』等の著書で有名な黒川伊保子さんの知見を頼りとして整理したいと思います。
まずはその前に右脳と左脳の働きをごく簡単に説明すると右脳はイメージ、直観、ひらめき等を司り、左脳は、理性、分析等を司っています。
女性脳は、この左右の脳を連携する脳梁が男性脳よりも、約20%とも太くて左右の連携がいいとのこと。
これに対して、男性脳は、狩猟時代からの脳の働きで、GPSも地図もなき時代からの狩猟時代からの遺伝子により、空間認知力が高く、遠くや全体をよく見えるのに対して目の前の観察力は低い、と上記のように黒川さんは指摘されています。
この男女の脳の働きを理解しなくては、性差のコミュニケーションはいまくいかないようだ。
さらに女性同士の会話には、次の4パターンがあると黒川さんは言う。
- 心は肯定―事実も肯定
- 心は肯定―事実は否定
- 心は否定―事実は肯定
- 心は否定―事実も否定
女性同士の会話では、③と④は基本的に使わないと黒川さんは指摘。
そういえば女子会での会話の盛り上がりはすごいものがありますネ。
これに対して男性脳は、ビジネス社会では、問題解決型の思考が求められます。
私の会社が受託する新入社員の研修でも、そうですが、まずは5W1H(または6W2H)型の報告・連絡・相談を身に付けてもらいます。これにより、ビジネス・コミュニケーション力は確実に身に付けることができます。
ところが、5W1H的会話では、相手が職場を離れた女性である場合、家庭においてや、恋人関係等ではうまく機能しません。
上記の心は肯定―事実も肯定、心は肯定―事実は否定に注目してみてください。
いずれもが、心は肯定にあります。
一言でいえば、共感能力ですね。
言葉の背景には、色々な想いがあります。
たとえば、
「あなた今日は忙しかったの?」という言葉を例に取ると、 ↓
(今日は自分も疲れているので、夕食の手伝いをして欲しい)
(なんだか疲れているみたい)
(子どもの世話をして欲しい)
(テーブルの後片付けをして欲しい)
(約束の時間に遅れた訳を知りたい)
(タブレットの使い方を教えて欲しい)
(私も今日は大変疲れている)等々。
これらを受け止めるには、上記の( )の背後にある、メッセージを読み取る必要があります。
大抵の男性は事実把握として受け取り、以下のように答える(answer)するのではないでしょうか?
「特別、忙しかったわけではないよ。普段通りだったよ」と。
これは確かに、事実のやり取りとしては、これはこれで間違っている訳では決してありません。
ただし、相手の心=気持ちに応える(response)ためには、これでは不十分です。
相手の心=気持ちに応えるには、たとえば、
「特に忙しかった訳ではないけど、何かあったの?」
「自分は特に忙しかった訳ではないけど、君はどう?」
「定時に戻ることができたけと、何か、僕にすることある?」
と言ったように、相手の気持ちのメッセージに応えることが求められます。
入り口の段階でこの応えるやり取りができないと男女間のコミュニケーションは建設的に発展しないのだ思います。
このような男女間のコミュニケーションは、ある作家によると、有料の老人施設でも見られ、女性同士は、笑い、大声で会話は盛り上がっているが、男性はポツリプツリと独りでいると言う。
だとすれば、男性脳は、ある意味孤独脳なのかもしれませんネ。
ある実例を話すと、
いつも夫婦喧嘩で負けてばかりしていた男性がいました。
今日は勝ったと思って勝利感に満ちていた、その瞬間に妻の言葉は、
「じゃあ、別れる?」という言葉でした。
夫婦の時間は、このさなか増えるいっぽうです。
会話の入り口を間違うことなく、充実した日々を共有していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。