人生100年時代の自分創りを
今、40歳世帯が抱えるトリレンマ
こんにちは。高畑吉宏です。
団塊の世代の敏雄は、まずは自分自身のこれからのことも大切でした。が、息子の45歳の輝夫のこれからも心配でした。
敏雄は、この2つのジレンマに悩みました。
とういうもの、人生100年時代について学習し始めて以来、現在、息子の45歳の輝夫は「トリレンマ世代という世代」だと気づいたからです。
まず本稿では長男、輝夫のケースから説明したいと思います。
現代の状況は、団塊の世代の敏雄が生まれた昭和の時代と世界の背景が大きく様変わりしてきているのです。
トリレンマ世代とは、①教育費、②退職、③介護という3つの課題を抱えている世代なのだ。
- 退職年代の60歳時点を想定において
- 就学中の子供を持っている。
- 両親は介護が必要な年齢に到達していることなのです。
ややしんどい表現ですが、「三重苦」とも言えるでしょう。
私は昔、後輩には「早く結婚しなさい」とよくアドバイスしたものです。
それには理由がありました。結婚後のライフサイクルである結婚―妊娠―出産―育児―入園―入学―進学―子供の就学期の終了─子どもの達の社会人への旅立ち、このライフサイクルは、変わらないからです。
このライフサイクルを早めれば、親としての役目は早く終わり、後は夫婦2人で楽しむことが期待されるからです。
このように述べていた私でしたが、私が結婚したのは29歳と数カ月でした。
私自身は独身で通すことも選択肢でしたが、中学生時代まで振り返ってみると、生涯独身をとおしたのは一人だけでした。
もっと昔の時代には、以下の「赤とんぼ」の歌詞にあるように、
「十五で姐(ねえ)やは、嫁に行き
お里のたよりも、絶えはてた」
15歳で結婚していた時代もありました。※本歌詞は大正年代
極端な例かも知れませんが、38歳でおばあちゃんになった女性にお会いしたことがあります。
その女性は当時、ミニスカート姿で、私のオフィスに現われました。
雑談をしていると、
「私は、おばあちゃんなのよ」と。
どこから見てもおばあちゃんにはとても見えません。
ただ、計算してみると、確かに最短で38歳で孫ができることに気が付きました。
変わって、
現代は女性の高学歴化、晩婚化、非婚化が進展しています。当然、晩産化となります。
晩婚化は現代にふさわしい(?)ライフスタイル化して根付いてきているのも現実。
晩産化は少子化を生む悲しい背景的要因でもあります。
それに加えて、生涯単身、非正規社員の増加が少子化に拍車をかけているのがわが国の現実。
事例のケースでは、息子の輝夫は早婚のケースなので、長女陽菜は20歳で、もう一人長男17歳の2人の子どもが居ることを前提にしています。
45歳の輝夫は会社では、本部に配属され、それなりの立場なのですが、エリート族のコースには入っているとは輝夫は思えなくなっています。
この年齢になると、社内での行く末が見えてくる世代です。
輝夫は、ウィズコロナの時代に入って、通勤時間の節約ができた分、独りで考えてみると、自分のライフ課題が増えていることに気づきました。母親の登美子にさりげなくこれらのことを話してしまいました。
当然、父親の敏雄に伝わらない訳はありません。
敏雄は「子どもにはなるべく迷惑をかけたくない」という同世代のシニアの叫びと同様の気持ちを抱くのでした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。