中年期の不安とは
こんにちは。髙畑吉宏です。
心に空虚感が漂い、生きる目的について悩む時期が大きく分けて3回あると言います。
その1つは青春期、2つ目は中年期、3つ目は人生の最期の時といわれています。
では最初の青春期から
〇青春期の不安
思春期の悩みは、進学、進路に始まり、友人関係等について多いに悩むものです。
後々から振り返って「こうすれば良かった」、「あれは間違っていた」と、とかく後悔するもの、それが青春である、という人もいます。
青春期を迎えると、自分の進路、教師との関係、友人とのトラブル等、両親には相談できないことが多発し、一人で悶々として悩むものです。
私の場合も、高校では寮生活で両親にはとても言えないことで苦しんだものでした。
大学進学後もそれは続きました。
この多情多感な青春期をどう過ごすのか─。
このような青春生活の心の葛藤は、その後の自己成長の肥やしとなっていくもののようです。
さて。ここからが本題。
〇中年期の不安と悩み
中年の年齢層の定義は、分野によって異なりますが、ここでは45歳以降が大体の目安です。
思秋期ともいわれ、子どもさんが居たら、子ともさんは青春期です。
中年期になると、青春時代に目標としてきたことの自己実現は、ある程度充足している時期。
・第一志望ではなかったかもしれないが、「そこそこ」の
大学にも進めた。
・志望した企業にも入れた。
・プロポーズして結婚もした。
・ローンは残ってしても、家も手に入れた。
・はたから見ても、それなりの家庭生活を維持してい……
等々。
ところが、この「そこそこ」に疑問や不安を抱き、むなしさを感じ、や空虚感に陥る人が多くみられます。
カウンセリングに訪れるクライアントさんには、社会的地位、年収、家族の属性からみると、なんでこの人??…、と思える人がかえって多いのです。
ここに中年危機(ミドル・クライシス)の意味が込められている、といっていいでしょう。
・「確かに自分は、自己実現のために多くのものを犠牲に
したり、避けきて今の自分を創り上げてきた」
・「ソリの合わない上司にも耐えて従ってもきた」
・「いやな満員電車にも乗り続けてきた」
・「その割には給与・ボーナスも少ない」
・「パートナー(夫・妻)からの評価が手厳しい」
・「子供と腹を割って話すことがない」
・「女の子はなつかない、気難しい」
・「その割には家庭での自分の立場や居場所はあまりな
い」
今までの自分の人生は、いったい何だったのだろう?
という人生の意味を問う不安に苛まれるのです。
「そういえば人生100年時代というけれど、その半分に値する年齢になってきた」
自己実現への道は、循環で、楯の道のほうは、それなりに100点満点ではないが、合格点は出してきた。
それは、パーソナルな領域。
欲求五段階説を唱えたマズローという心理学者が、最後の「自己実現」に加えて、さらにトランスパーソナル(自己超越)の実現を提案した概念です。
このように中年期の不安、悩みは”人生の意味“を問う課題として表面化します。
またそれゆえ、深刻といえるでしょう。
シニアの老活も、これに応えることが第一義であって、楯(循環の楯)への旅支度の心のセットといえるでしょう。
これらに関して安易な回答はありません。
多くの作家や研究者も、これらの課題に直面してきています。
ただ言えることは、「これは自分だけ?」と思わないで欲しいのです。
できれば、こうした心の内奥を打ち分けられる人がいれば、随分、安らぐのも事実。
最後までお読みいただきありがとうございました。