シニア世代のホリスティックライフプラン -生と死を見つめて─
こんにちは。
それにしてもジメジメした日々ですね。
今回のテーマは「生と死」についてです。
今は「死」について考えることは、タブー視されていますネ。
あたかも永遠に生きていくことができるかのように……。
でも「死」は確実に訪れます。
若き頃、がんのイメージ療法で知られる、サイモントン療法のセミナーに参加したことがありました。
会場はテーマがテーマであるだけに、重々しい雰囲気でした。
たしか20名くらいの参加者でした。
参加目的の自己紹介の時間があり、私の順番は最後のほうでした。
さて中央部に若い看護師の順番になりました。
彼女曰く。
「私は日々、死について考えています」と、
その直後の私の直感は、
「やはり暗いところに来たなぁ」と言う気になりました。
ところが、そのあとの彼女の言葉に私は衝撃でハッとしました。
彼女はこう続けたのです。
「死を考えることで、日々いかに生きるかを考えて生きています」と。
この言葉を聞き、真摯に人生と向き合っていない今の自分の姿に恥じ入ったのと、彼女に対しての印象が180度変わってしまいました……。
前稿で明らかにしたように、普段の私たちは、“死“と向かい合っていないのが普通ではないでしょうか。
よき「死」と「よき生」を創出していくための「死生学」を提唱されたのは、上智大学名誉教授のデーケンか博士です。
「デス・エデュケーション」、「死への準備教育」です。
博士は以下のように語っています。※東京都人権啓発センターから抜粋
「(死への準備教育は)決してネガティブなものではなく、むしろ、よりよく生きるための教育です。『死』と向き合い、最期まで人間らしく生きることを目指すものです」
さらに上智大学では死への準備教育として、15項目をあげています。
ここでは、そのうち以下の①~⑻の教育目標をあげておきます。
詳しくお知りになりたい方は、別途お調べください。
- 死に行く者の意識の変化や、患者が抱える問題を深く理解する。
- 自分自身の死を準備する。
- 死の恐怖を和らげ、無用の心理的負担を取除く
- 人の死から受けた悲嘆のプロセスを学ぶ。
- 死にまつわるタブーを取除く。
- 自殺の予防を行う。
- 死後の世界について積極的に考える。
- 時間の貴重さを発見する、等々。
死を起点として、“今”を考えると、残された健康寿命期間が、少なく感じ入るのが、私たちシニア層ではないでしょうか?
以前、死に急ぐ必要はないが、生き急ぐ必要があるといいましたが、生き急ぐ必要はあると日々実感しています。
私の場合、あまりに「未完了」ことが山積しています。