シニア世代のホリスティックライフプラン ─聴き上手な人とは─
こんにちは。
前回、鎌田勝先生のお話をしました。
先生は大家でしたので、聴き上手な人だと思われた方もいらっしゃるかも知れません。
そうではないと私は思います。
檀ふみさんと親交の深い、阿川佐和子さんは名インタビュヮーとしてテレビ番組に長く出演されていましたが、『聞く力』(文藝春秋社)を著していらっしゃいます。
そのような方が、あなたの身近にいらっしゃるかも知れません。
私は管理職研修で、2日間の場合、1日目の終わりに──、
奥さんの話を聞く際、自分の意見や主張を言う前に、奥さんの話を、受容してみてください、という宿題を出したことがありました。
こんな具合です。
「えぇそうなんだんだ」「ウンウン」「(相づちを打つ)
「その時、なにもかも嫌になったという訳?」(共感する)
「その人は50歳くらいの人と言ったっけ?」(自分の理解度の確認をする)
「それはよかった!」(同意する)
そして、その結果を2日目の朝に報告してもらうのです。
中には──、
「あなたどうしたの?」という奥様の反応を聞くことも多々ありました。
またIT通信会社の超大手の研修では──、
課長さんが今までの管理スタイルが全く間違っていたと深く反省されたりしたこともありました。
心理学では、ラポール(信頼関係の構築・心の架け橋)の構築という用語があります。
一般的には、リレーションづくりといっていいでしょう。
このリレーションづくりができていることが、人間関係づくりの基(ともい)となります
これがしっかり出来ていれば、その後の人間関係は、発展的になります。
さて私は、身近に居るといいましたが、最後に1つだけ私の印象的な事例を述べてみたいと思います。
私が居た会社には、同じ部署にアルバイターが絶えず、3~4名居ました。
私は同部署でも他の課でした。
彼女(彼)らとの懐かしい思い出もたくさんあります。
中には結婚式に参列したこともありました。
ある日。たまたま。
そのうちの女性で帰路が同じ方向だったので、池袋駅付近の高層にある広いスペースのバーに飲みに誘いました。
何とその彼女は、大変聴き上手で、私は話すイッポウでした。
若いだけあって、話のテンポ、リズムもペーシングもすごく上手なので、楽しい気持ちで不覚にも、私は、電車で寝てしまい、自宅の最寄り駅を過ぎてしまったのです。
彼女の人柄に感心した私は、大手観光会社に紹介しました。
彼女は、採用試験に合格し、その職場でやがて彼氏が出来、結婚しました。
1店舗を任され、シャッターも開け閉じも自分でしているとのうわさを聞いていて安心しました。
同僚と仲良くなり、その彼氏と結婚できたのも、私のお蔭であると彼女は言いましたが‥‥。
イヤイヤそうではありません。
彼女は頑張り屋さんでもあったのです。